【初心者向け】目の描き方の手順やコツ、簡単にバリエーションを出す方法も解説
イラストの中でも、目は特に華となる重要なパーツです。せっかく描くなら上手に見せたいものですが、なかなか納得のいくイラストにならない人も多いでしょう。
そこでこの記事では、目を描く際の基本のポイントから描く手順、バリエーションの出し方などを解説しました。上手に魅力的な目を描きたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
初心者がおさえておきたい目を描く際のポイント
目を描く際にはいくつか基本的なポイントがあります。
- 白目と黒目の構造
- 目の縦横比
- 左右のバランス
- 顔の中での配置
目の描画スキルを向上させるために、ぜひ覚えておきましょう。
白目と黒目の構造
まず、目の基本構造を理解することが重要です。目はそもそも球体であり、白目が目の大部分を占め、その中に黒目(瞳)が位置します。
黒目は通常、白目の中心に近い位置にありますが、視線の方向によって位置が変わります。どんな目を描きたいのであっても、目の構造を踏まえたうえでラフを描き始めるようにしましょう。
目の縦横比
人間の目は、縦横比1:2で横に長い楕円形が一般的です。感情表現により縦横比は変化するため、驚きや恐怖を表現する際には縦長になることもあります。逆に、笑うときなどは目が横に細くなるものです。このように、目の縦横比を変えることで、さまざまな表情を生み出せます。
ちなみに、可愛くて丸い目を描きたい場合は縦横比1:1を意識すると良いでしょう。
左右のバランス
目の左右バランスは非常に重要です。目の角度・瞼の高さなどが左右で異なるとバランスが悪くなり、下手な印象を与えてしまいます。
そのため、顔の中心線を基準に、両目が対称になるように描きましょう。もちろん、顔の向きによってこのバランスは変わるため、視点に応じた調整が必要です。
顔の中での配置
目の配置は顔全体のバランスに影響を与えます。一般的に、目は顔の中央よりもやや上に位置しますが、あえて少し下に配置することで幼い印象になります。与えたい印象に応じて目の上下の位置を変えると良いでしょう。
また、目の間の距離は一つの目の幅とほぼ等しいとされています。この基準を用いて目の位置を決めると、バランスを取りやすくなるでしょう。
目の描き方〜手順に沿って〜
目を描き方に悩んでいるなら、まずは手順に沿って描いてみましょう。ここでは比較的オーソドックスな描き方を紹介します。闇雲に描きたいように描くより、多くの人が使っている手法で描いてみると、洗練された絵になるかもしれませんよ。
1.顔の中での配置を決めてアタリを描く
目を描く前に、まずはその位置を決めましょう。
顔の全体的な形とサイズを考慮して、目がくる位置のアタリをつけて軽くスケッチします。この段階では細かいディテールは不要で、シルエットや目の縦横比を決める程度でOKです。
2.簡単に線を描く
次に、目の基本的な線を描きましょう。
上瞼と下瞼のラインを描き、目の大きさと形を決めます。特に上瞼のラインは、水平・つり目・タレ目とさまざまです。目の印象を大きく左右するため、この時点で決めておくことをおすすめします。
また、左右のバランスにも注意して描いておきましょう。
3.線を描き込む
基本形が決まったら、より詳細な線を描き込んでいきます。
具体的には、目頭・目尻・黒目・瞳孔などです。線によって印象も変わるため、強弱をつけながら丁寧に描き込んでいきましょう。
4.ハイライトなどを入れる
最後に、目にハイライト・陰影・まつ毛・瞼の線などを加えましょう。
ハイライトや陰影は、目をより立体的に見せたり、生き生きとした表情を表したりと重要な項目です。
また、まつ毛や瞼の線も欠かせません。特に可愛い目を描きたい場合は、適度にまつ毛を描くことで華やかに、瞼の線を入れることで目がパッチリとした印象になります。描きたいイメージに合わせて変えてみましょう。
目のバリエーションの出し方
目は個性の出る重要な要素です。さまざまなバリエーションを出すことで、キャラクターの個性や感情をより豊かに表現できます。色んな目のパターンに挑戦してみましょう。
目の形を変える
目の基本的な形を変えることで、異なる表情や性格を表現できます。
例えば、大きくて丸い目の形は無邪気さや驚きを、細長い目は知的または狡猾な印象を与えるものです。
また、縦横比1:1であれば可愛い・幼い印象となりますが、その中でも楕円形・タレ目・つり目などに変えるだけでも雰囲気は大きく変えられます。
キャラクターの特徴や感情に合わせて、目の形を変えてみましょう。
瞼の描き方を変える
瞼の描き方でも、目の表情は大きく変わります。
重い瞼・瞳にかかるような瞼は、疲労感・年齢が高い・おとなしそう、といった印象を与えます。反対に、軽く上向きの瞼であれば、元気や若々しさを感じられるでしょう。また、二重の線を描くと目がパッチリとした印象になります。
画風にもよりますが、瞼の細かいシワや影を加えると、目の表情をさらに豊かにできるでしょう。
顔に対しての目の大きさを変える
目の大きさを変えることでも、キャラクターの印象は変わります。
同じ目の形でも、目そのものを大きくすると可愛い・幼い印象に、反対に小さくすると大人っぽい印象になるものです。
キャラクターの年齢や雰囲気に合わせて目の大きさを変えてみましょう。
目尻のラインを変える
目尻のラインの角度や長さを変えることで、目の表情を細かく調節できます。
上向きの目尻は元気や活発さを、下向きの目尻は穏やかさや悲しみを表現するのに効果的です。
特に切れ長の目尻はキリッとした印象になるため、男の子などかっこいいキャラクターを描きたいときに最適でしょう。
目の描き方に関するよくある疑問
ここからは目の描き方に関する良くある疑問に答えていきます。
正面以外の目の描き方のコツは?
目の形は視点によって大きく変わります。正面以外の視点、例えば横顔や斜めから見た目を描く際には、視点の変化に注意しましょう。
例えば、横顔では目はより細長く、斜めから見ると目の形は楕円形に近くなるものです。また、正面であっても上向きや下向きの顔では、上瞼や下瞼のラインが大きく変わります。
さらには視線の方向も重要で、キャラクターの視線がどこに向かっているかを意識して描かなければなりません。
いずれの場合も「目は球体」であることを意識すると描きやすくなるでしょう。
目の光はどこに入れるのがいい?
目の光は、目に生命を吹き込む重要な要素です。一般的には、光源の方向に合わせてハイライトを入れます。例えば、光源が上からの場合、ハイライトは通常目の上部に位置します。光の位置と形状を変えることで、異なる感情や雰囲気を演出することも可能です。
タレ目を描くコツは?
タレ目を描く際のポイントは、目尻の角度にあります。
目尻が下向きになるように描けば良いと思われがちですが、少し目尻を下げただけでは普通の目との違いがあまり出ません。思い切って角度をつけて目尻を下げるか、下瞼も下げるとタレ目らしくなります。
しっかりタレ目にしたい時はぜひ試してみてください。
リアル系の目の描き方のコツは?
リアル系の目を描く際には、この記事で紹介した手順と少し異なる手法で進めます。以下の手順がおすすめです。
- 輪郭の形
- 黒目
- 白目
- まつ毛と二重のライン
リアル系の目は細かいディテール、例えば瞳孔・虹彩の細かい模様・まつ毛の一本一本・さらには瞼の質感や影まで、リアルに描く必要があります。特に立体感を意識して描いてください。
またアナログで描く際は、鉛筆とシャーペンを部位によって使い分けましょう。さらに擦筆で適度にぼかしを入れるとクオリティが上がります。いずれにせよ十分な観察が必要であるため、デッサンについて学ぶと良いかもしれません。
デッサンのやり方についてはこちらの記事で解説しています。
まとめ|目の描き方のコツをつかんで初心者から脱却しよう
初心者が目の描き方をブラッシュアップしたいなら、目の基本構造から形やバランス、配置の重要性などをまず理解する必要があります。あとは、描きたい目のイメージを元に、手順に沿って描いてみましょう。絵はとにかく慣れが必要です。どんどん描いてイメージに近いものが描けるようになったら、あとはバリエーションを広げて幅広い絵柄に挑戦しましょう。
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